昔からある、
自転車の移動販売
の可能性について知りたい。
こんなテーマに関する記事です。
自転車の移動販売というビジネスのメリット、注意点、事例について紹介しています。
自転車での移動販売といえば、
昭和の昔は、「お豆腐屋さん」
がその代表ですね。
今は、「お豆腐屋さん」の移動販売も軽トラが多いです。
ちなみに、お豆腐の移動販売は、染野屋さんが有名です。
自転車での販売ではなく、自社の軽トラで巡回販売されています。
さて、いま、自転車の移動販売というビジネスは、どうなのでしょうか。
下記に、注意点とあわせてみていきましょう。
自転車の移動販売というビジネスのメリットと注意点
自転車での移動販売のコスト面や、注意点について、下記にみていきましょう。
初期コストについて
自転車の移動販売というビジネス最大のメリットは、
「初期投資が低く抑えられる」
ということでしょう。
必要な設備は、
移動販売用自転車
だけです。
もっとも、販売しやすいようにカスタマイズする必要があり、食品を扱う場合は、その為の設備も必要ですが、店舗を構えることに比べれば、各段に低コストです。
ちなみに、株式会社 中村輪業さんという会社が、移動販売用自転車を扱っておられます。
エコなビジネスモデル
動力が人力ということで、エンジンを使用しません。
そういった意味で、二酸化炭素の排出がないという点でも、
エコなビジネス
と言えます。
ある意味、時流にあっているといえます。
「自転車の移動販売」の注意点;保健所の許可
移動販売で、注意しないといけないのは、
食品を扱う場合
は、保健所への申請、許可が必要となっている点です。
申請や許可のルーツは、自治体によってルールが異なりますので、最寄りの保健所への確認となります。
例えば、東京都の保健所の場合は、下記内容となります。
移動営業と行商(東京都の保健所)
自転車の移動販売の場合、営業の形態によって、「移動営業」と「行商」との分類されます。
■移動営業
「引車により随時移動し、食品を製造、加工、又は調理し、提供する形態となり、
・飲食店営業
・菓子製造業
に分類されています。
この食品を製造、加工、調理する為の、設備が必要となり、衛生面も配慮されたものであることが必要となります。
ですので、ある意味、自転車の移動販売で調理を伴う場合は、設備的なものも含めて、自動車の移動販売より許可のハードルが高くなります。
■行商
食品を人力で移行しながら販売する形態。
内容的には、下記のように、対象品目が決まっています(自治体によってルールが異なります)。
・菓子
・アイスクリーム類
・魚介類(生きているものを除く。)及びその加工品
・豆腐及びその加工品
・弁当類、ゆでめん類、そう菜類[許可制]
移動販売より、許可、届け出のハードルは低くなります。
ちなみに、
弁当類、ゆでめん類、そう菜類は、「許可制」
で、
それ以外は、「届け出制」
となっています。
東京都の場合は、下記ページに詳細が記載されています。(PDF)
新たに食品に関する営業を始められる皆様へ
「自転車の移動販売」の注意点;食品衛生責任者
移動販売や行商で、食品を扱う場合は、必ず1名以上の
食品衛生責任者
が必要となります。
食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会が開催している、
「食品衛生責任者養成講習会」
を受講することで取得することができます。
※ちなみに、医学、水産学、農芸化学などの特定の課程を修めて卒業した人や、栄養士や調理師などの免許を取得している人は、受講が免除されます。
講習会の費用は、都道府県によって異なりますが、概ね、5,000円~10,000円前後です。
講習の資格は、全国で有効となります。
補足
警察への届け出
警察への道路使用許可が必要な行為としては、
場所を移動しないで、道路に露店、屋台等を出そうとする行為
というものがあります。(3号許可)
基本、移動するので、該当はしませんが、逆に、道路の特定の場所で移動せずに営業する場合は、警察への届け出が必要となります。
詳細は、下記ページに記載があります。
自転車の移動販売というビジネスの事例
福岡 わらびもちの移動販売
一坪のコーヒースタンドと自転車屋台
自転車移動販売のワッフル店「夕焼けこやけ」
駄菓子 はしもと(高幡不動)のおじいちゃん
二子玉川(東京)でおみやげ物を販売「エヌシー・トウー・ゴー」
自転車販売から実店へへ Hand anything
まとめ
自転車の移動販売の最大の魅力は、
気軽に始められる
という点にあります。
ビジネスのアイデアを思い付いた際に、
トライアル的
に始めるには、初期コスト面からみても、スモールビジネスに向いているといえます。
また、実際の営業の際には、
・商品
・価格設定
・エリア
・販売方法
などの方針を考えていくことになります。
いずれも、扱う商品、商材によって、工夫が必要となってきますが、初期コストが低い分、リスクも小さいので、楽しみながら取り組めるビジネスモデルと言えます。
以上、「自転車の移動販売」という古くて新しいビジネスについての情報でした。
参考書籍▼